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猫物語 (黒) : ウィキペディア日本語版
猫物語[ねこものがたり]


猫物語』(ネコモノガタリ)は、西尾維新による青春怪異小説。『猫物語(黒)』『猫物語(白)』の二巻構成となっており、〈物語〉シリーズ第4弾(通巻6、7巻目)として講談社BOX講談社)から発売された。イラストVOFANが担当している。
2012年12月31日TOKYO MXBS11ニコニコ生放送にて『猫物語(黒)』のテレビアニメが放送され、『猫物語(白)』のアニメに関しては、2013年7月より『〈物語〉シリーズ セカンドシーズン』の一編として放送された。
== 概要 ==
『猫物語』は21世紀初頭の日本の田舎町に出没する「怪異」に関わる事件を描く〈物語〉シリーズの作品である。吸血鬼の能力を持つ高校生の阿良々木暦(あららぎこよみ)とその同級生の少女・羽川翼(はねかわつばさ)が猫の怪異に関わる事件を描いている。「黒」「白」と対を成すように命名されているが、内容的にはそれぞれ独立している。
猫物語(黒)』は第禁話「つばさファミリー」。『化物語』第五話「つばさキャット」であらすじが語られていたゴールデンウィークの物語となっている。時系列的には『傷物語』第零話「こよみヴァンプ」と『化物語』第一話「ひたぎクラブ」の間になり、羽川翼とその家族について描かれている。一部「つばさキャット」時の回想と矛盾する点があるが、これについては阿良々木暦が翼に気を遣って真実を伏せて語ったからだと説明されており、「つばさファミリー」の方が真実に近いとされている。この巻はアニメ『化物語』のBlu-ray Disc/DVDの最終巻である「つばさキャット」と同時に発売された。アニメ『化物語』放送後、初めて刊行された巻であり、作中にてアニメ『化物語』について言及されている箇所がある。
猫物語(白)』は第懇話「つばさタイガー」。『化物語』『猫物語(黒)』でも解決しなかった羽川翼の物語に決着がつけられる。時系列的には『傾物語』第閑話「まよいキョンシー」の後、夏休みが明けた二学期開始直後の物語となる〔本作の舞台である直江津高校のある地方では夏休みが他の地方より短いこととなっている。『傾物語』では始業式は8月21日となっている。〕。従来のシリーズ作は全て阿良々木暦の視点で語られていたが、本作では羽川翼が語り手を務め〔阿良々木暦自身は消息不明になっており、その顛末は『傾物語』『鬼物語』『終物語(中)』にて語られている。〕、以降も暦以外のキャラクターも主人公を務めるようになった。翼視点のため、雑談パートが従来作より少なく、シリーズの転換点となった。
本作の執筆前、2009年に行われた西尾維新のインタビューでは、『傾物語』『猫物語』の2冊を書いて完結すると語っており、『猫物語』は最後になる予定とされていた。しかし予定が変更され『猫物語』が『傾物語』より先に発売となり、さらにその『猫物語(黒)』では『花物語』『囮物語』『鬼物語』『恋物語』の刊行が発表された。
なお、『猫物語(白)』からは当初の予定になかった「セカンドシーズン」とされており、この先の展開については作者も知りえぬ未来だとあとがきに書かれている。
販売部数は「黒」が2010年9月6日までの5週間の累計で約13万部、「白」は2010年11月22日までの3週間の累計で約13万部となっている。
『猫物語(白)』の放送開始日である2013年7月6日の読売新聞の朝刊には、書き下ろしの短々編「つばさボード」が掲載された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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